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太宰府ゴルフ倶楽部は、福岡県太宰府市にある18ホールのコースです。1966年の開場で、九州では古い部類に入ります。

このコースには、ほかであまり見ない特徴があります。全18ホールに万葉歌碑が置かれているということです。太宰府という土地の歴史を、コースの構成に組み込んでいます。本記事では、その特徴と攻め方を整理します。

基本情報

まず数字を押さえます。

項目 内容
所在地 福岡県太宰府市石穴
開場 1966年10月18日
設計 鈴木正一(安達建設)
ホール数 18ホール
パー 72
全長 約6,824〜6,876ヤード
グリーン 高麗
種別 丘陵

開場は1966年10月18日です。設計計画は1964年12月に仮のかたちでまとまり、安達建設の鈴木正一が担当したとされています。運営は大宰府ニュータウン株式会社です。

全長は資料によって6,876ヤードと6,824ヤードの表記があります。コースレートも71.8、72.4、73.1と資料ごとに異なる数字が出てきます。いずれにしても7,000ヤードには届かない設定です。

アウトのバックティーは3,458ヤードで、前半のほうが距離が出る構成になっています。

全ホールに万葉歌碑がある

このコースを特徴づけているのが、全18ホールに置かれた万葉歌碑です。

太宰府は古代に大宰府が置かれた土地で、万葉集に残る歌とも縁の深い地域です。その土地にあるゴルフ場として、各ホールに歌碑を配置しています。

ゴルフ場に記念碑や石碑があること自体は珍しくありません。しかし全ホールに揃えている例は多くありません。1番から18番まで、ティーイングエリアに立つたびに歌がそこにあるという構成です。

実用面でも意味があります。前の組を待つ時間に読むものがあるということです。進行が詰まったときに歌碑を見て過ごせるのは、このコース特有の時間の使い方になります。

スコアが思うようにいかなかった日でも、記憶に残る要素が別にあるという点は、コースを選ぶときの判断材料になります。

Stone monument with engraved text beside a golf tee area surrounded by greenery, photorealistic, no

高麗グリーンの読み方

このコースのグリーンは高麗(コーライ)です。難易度が高めと紹介されることが多い部分です。

高麗グリーンとベントグリーンでは、読み方が変わります。

高麗グリーン ベントグリーン
葉の性質 硬く、横に寝る 柔らかく、密度が高い
効いてくる要素 芝目 傾斜
転がり 芝目次第で変わる 速く素直

高麗で最も重要なのが芝目です。芝が寝ている方向によって、同じ傾斜でも転がりが変わります。順目なら速く、逆目なら伸びません。傾斜だけを読んで打つと、距離が合いません。

芝目は見て判断します。グリーン面を見たときに白く光って見える方向が順目、濃く見える方向が逆目になります。この確認が1つ増えるぶん、ベントよりも読む手順が多くなります。

近年はベントに改修するコースが増えています。当サイトで扱っている福岡県内のコースでは、伊都ゴルフ倶楽部が1990年代に全面ベント化し、玄海ゴルフクラブが2023年の改修で1グリーン化しました。高麗のまま残っているコースは、むしろ経験する機会が減っています。

逆にいえば、高麗グリーンを読む練習ができる場として価値があります。

高麗グリーンでパットをどう打つか

高麗が難しいと言われる理由は、読む要素が多いというだけではありません。打ち方そのものを変える必要があるという点が大きいです。

ベントグリーンは芝が密に生えていて、ボールが芝の上に乗った状態になります。だから軽く転がせば素直に進みます。対して高麗は葉が硬く、ボールがわずかに沈みます。転がり出すまでに抵抗があるという状態です。

結果として、ベントと同じ強さで打つと距離が足りません。高麗ではしっかり打つのが基本になります。ただし強く打てばよいという話でもなく、順目であれば転がり出したあとに伸びるため、打ち過ぎると今度は大きくオーバーします。

実務的な対処は、1番ホールのグリーンで基準を取ることです。練習グリーンがあればそこで確かめるのが最良ですが、管理状態が本コースと違う場合もあります。最初のパットで自分の感覚とのずれを把握し、以降の16ホールで修正していくという進め方が現実的です。

もうひとつは芝目の確認を手順に入れることです。ボールの後方から傾斜を読むのに加えて、グリーン面を横から見て光り方を確かめます。2つの情報を合わせて初めてラインが決まります。この一手間を省くと、傾斜どおりに打ったのに外れるという結果が続きます。

経験が少ないうちは、カップを狙わず「この強さで打つ」と決めて打つほうが情報が得られます。結果のずれが分かれば、次のパットで調整できます。狙って外すよりも、基準を作る打ち方のほうが18ホールを通したときの打数は減ります。

終盤に待つ名物ホール

ホール構成で語られることが多いのが、後半の終盤です。

  • 15番:谷越えのホール
  • 16番:大きな池が行く手を阻む

谷越えの次に池越えが続くという構成です。スコアがまとまってきた状態でここに入ると、重圧がかかります。

池は打ち直しが効きません。入れた時点でペナルティが確定します。救済の手順を知っておくと現場で迷わずに済みます。処置はゴルフの赤杭ルール完全ガイドで3つの方法を整理しています。

前半では2番ホールが挙げられます。グリーンが中央より下がった位置にあるブラインドホールです。打つ地点からグリーン面が見えないため、距離感を自分で作る必要があります。

丘陵コースなので、傾斜からのショットも出てきます。平らなライを前提にしないほうが現場で慌てません。打ち方の考え方はゴルフ傾斜の打ち方で扱っています。

日本女子オープンの開催歴

競技の実績もあります。1988年、第21回日本女子オープンゴルフ選手権の会場になりました。

全長が7,000ヤードに届かないコースですが、グリーンの難しさと終盤の構成で競技として成立するということです。距離で難度を作るのではなく、グリーンとハザードで作るという設計の性格が表れています。

アクセス

経路は複数あります。

  • 九州自動車道・太宰府インターチェンジから国道3号経由で約6km
  • 福岡空港・博多駅から車で30分程度(都市高速を使用)
  • 西鉄大牟田本線・西鉄二日市駅からタクシーで約1,000円
  • JR二日市駅からタクシーで約1,500円

インターから約6kmという近さが実用面での強みです。高速を降りてから長く走る必要がありません。福岡市街からも30分台で着きます。

ただし送迎バスはありません。電車で向かう場合はタクシーを使うことになります。所要時間は資料によって幅があるため、余裕を見ておくほうが確実です。

練習場については、220ヤード24打席とする資料と200ヤード20打席とする資料があります。いずれにしてもスタート前に打てる設備は備えています。

福岡県内の他のコースとの比較

当サイトで扱っている福岡県内のコースと並べると、性格の違いが見えます。

コース 性格
太宰府ゴルフ倶楽部 丘陵・高麗グリーン・歌碑
玄海ゴルフクラブ シーサイド・1グリーン・トーナメント
伊都ゴルフ倶楽部 丘陵・池のハザード
芥屋ゴルフ倶楽部 シーサイド・名門

太宰府は福岡市の南側にあり、糸島(西)や宗像(東)とは経路が違います。福岡市街を基点にすると、どの方向に向かうかで選択肢が分かれます。海沿いの芥屋ゴルフ倶楽部と比べると、風の条件も大きく変わります。

予約と当日の準備

予約は各社のゴルフ場予約サイトから取れます。料金はシーズンと曜日で動きます。

楽天GORAで福岡県のコースを比較すると、日付と料金帯を指定して空き状況を確認できます。料金の仕組みはゴルフ場予約のコツにまとめました。

楽天GORA ゴルフ場予約

当日までに確認しておきたいのは次の点です。

  • ボールの持ち数:池があるため多めに用意する
  • 天候:山沿いは市街地と条件が違う。ゴルフ場の天気の調べ方を参照してください
  • 移動手段:送迎バスがないため、電車の場合はタクシーを想定する
  • グリーンの種類:高麗なので芝目を読む前提で臨む

太宰府ゴルフ倶楽部のQ&A

Q. いつ開場したコースですか?

A. 1966年10月18日です。設計は安達建設の鈴木正一が担当したとされています。

Q. ホール数と全長はどれくらいですか?

A. 18ホール・パー72で、全長は約6,824〜6,876ヤードです。資料によって表記に幅があります。

Q. 万葉歌碑があると聞きました

A. 全18ホールに万葉歌碑が置かれています。太宰府という土地の歴史に由来する構成です。

Q. グリーンは何ですか?

A. 高麗グリーンです。芝目が強く出るため、傾斜だけでなく芝の方向も読む必要があります。

Q. 名物ホールはどこですか?

A. 15番が谷越え、16番は大きな池が行く手を阻むホールです。前半では2番がブラインドホールとして挙げられます。

Q. アクセスはどうなっていますか?

A. 九州自動車道の太宰府インターから国道3号経由で約6kmです。福岡空港や博多駅からは車で30分程度です。送迎バスはありません。

Q. 競技は開催されていますか?

A. 1988年に第21回日本女子オープンゴルフ選手権の会場になりました。

まとめ

  • 太宰府ゴルフ倶楽部は福岡県太宰府市にある18ホール・パー72の丘陵コース
  • 開場は1966年10月18日。設計は安達建設の鈴木正一
  • 全長は約6,824〜6,876ヤードで、7,000ヤードには届かない
  • 全18ホールに万葉歌碑が置かれている
  • グリーンは高麗。芝目を読む必要があり、難度が高めとされる
  • 15番が谷越え、16番が池越えという終盤の構成
  • 1988年に第21回日本女子オープンを開催
  • 太宰府インターから約6km、福岡市街から30分台。送迎バスはなし

距離で難しくするのではなく、グリーンとハザードで難しくする。1966年のコースが持っている設計の考え方です。

高麗グリーンを読む機会は年々減っています。芝目の読み方を身につけたいなら、こうしたコースを選んで回る価値があります。

歌碑を眺める時間があるという点も、このコースらしさです。待ち時間が苦にならないコースは、意外に少ないものです。