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ゴルフボール売り場で必ず目にするのがブリヂストンゴルフです。タイヤメーカーというイメージが強い会社ですが、ゴルフボールの歴史は1930年代にさかのぼり、日本で最初の国産ゴルフボールを作ったのがこの会社です。ゴムの研究で培った技術をボールに転用したという成り立ちは、今の製品づくりにもつながっています。本記事では、ブリヂストンゴルフの歩みを公式の年表に沿って整理し、TOUR Bシリーズの考え方、どんなゴルファーに向くのかを解説します。

ブリヂストンゴルフとは

ブリヂストンのゴルフ事業は、タイヤ事業と同じ「ゴムの技術」を出発点としています。創業者の石橋正二郎がゴルフの普及をいち早く見込み、ボール開発に着手したのが始まりです。

現在はボールを中心に、クラブやゴルフ用品まで幅広く展開しています。ボール選びの基礎はゴルフボールの選び方にまとめています。

タイヤとゴルフボールは一見遠い製品ですが、どちらも「ゴムの配合と構造で性能を作る」という点で共通しています。素材の研究がそのまま製品差につながる分野だからこそ、長く続けてきた蓄積が効いてきます。

国産ゴルフボールの原点

ゴルフボール事業の立ち上がりは、次のような経緯でした。

  • 1931年:ブリヂストン創業
  • 1932年:ゴルフボールの研究開発に着手。石橋正二郎が英国へ技術者2名を派遣
  • 1934年:久留米工場に製造施設を設置し、ゴルフボール製造を開始
  • 1935年:第1号国産ボール「Bridgestone SUPER」を発売

当時のキャッチフレーズは「良質・廉価」でした。輸入品に頼っていた時代に、国内でボールを作るところから始まっているのがこのメーカーの特徴です。

開発にあたって英国へ技術者を送っているのは、当時のゴルフ用品が英国を中心に発展していたためです。現地で学んだ技術を持ち帰り、国内生産にこぎつけるまでに数年を要しています。

年表で見る主な節目

年 出来事
1952年 横浜工場へ製造拠点を移設。「真球と均一性」を追求
1982年 ソリッドボール「ALTUS」発売。糸巻きボールから転換
1993年 「Reygrande WF」発売。プロツアーで成果を上げる
2000年 世界初のウレタンカバーソリッド3ピース「PRECEPT MC TOUR PREMIUM」発売
2014年 BRIDGESTONE GOLFブランドを日本で本格展開。「TOUR B330」シリーズ登場
2023年 ゴルフボール国内販売数量No.1を獲得
2024年 「TOUR B JGR」累計出荷2,000万球を突破

注目したいのは2000年です。現在のスピン系ボールの主流である「ウレタンカバーの多層ソリッド」を世界で初めて実用化したのがこのメーカーでした。いま店頭に並ぶスピン系ボールの多くが、この構造の延長線上にあります。

もう一つの転換点が1982年です。それまで主流だった糸巻きボールからソリッドボールへ移る流れを作った製品が「ALTUS」でした。ボールの構造についてはゴルフボールの選び方で詳しく解説しています。

TOUR Bシリーズの考え方

現在の主力がTOUR Bシリーズです。上位モデルのX/XSは「スピード&スピンコントロールテクノロジー」という設計思想を掲げています。

狙っているのは、相反する2つの性能の両立です。

場面 求める挙動
ドライバーなどロングゲーム 高初速×低スピンで遠くへ運ぶ
アプローチなどショートゲーム 低初速×高スピンでグリーンに止める

強く叩いたときは飛び、弱く当てたときは止まる。この打ち分けを1球で成立させるために、高剛性のインナーカバーを採用して風に強い弾道を狙う設計になっています。

本来この2つは相反します。よく飛ぶボールはスピンが減り、止まるボールは飛距離が落ちるためです。層ごとに硬さを変えることで、インパクトの強さによって潰れる部分を変えるというのが解決の考え方です。

なお、どのモデルが合うかはヘッドスピードによって変わります。目安はゴルフヘッドスピードの平均で確認できます。

シリーズには上位のX/XSのほかに、より広い層に向けたモデルも用意されています。名前が似ているため店頭で迷いやすいので、適合ヘッドスピードの表記を基準に選ぶと間違えにくくなります。

契約プロ

チームブリヂストンには国内外のトッププロが名を連ねています。

  • 海外男子:タイガー・ウッズ、フレッド・カプルス、マット・クーチャー、ジェイソン・デイ
  • 国内男子:金谷拓実、木下稜介、堀川未来夢、比嘉一貴 など
  • 女子:馬場咲希、古江彩佳、宮里藍、横峯さくら など

契約選手が使うのは基本的に最上位モデルです。ただしプロと同じボールが自分に合うとは限りません。ヘッドスピードが伴わないと、上位モデルの性能は引き出せないためです。

ボールは硬さと構造で「潰れて初速が出る」設計になっています。潰しきれないヘッドスピードで硬いボールを使うと、飛距離はむしろ落ちます。憧れで選ぶより、自分の数値で選ぶほうが結果につながります。

どんな人に向くか

タイプ 向いている理由
国産メーカーで揃えたい 1930年代から続く国内生産の実績がある
打感を重視する ソリッドボールやウレタンカバーで長い開発の蓄積がある
手に入りやすさを重視 国内販売数量No.1で、量販店での取り扱いが多い
迷って決められない 実績のあるメーカーから試すと基準を作りやすい

ボールは消耗品なので、購入頻度が高くなります。入手しやすさは意外に重要です。同じ銘柄を使い続けることが距離感を育てる近道ですが、そもそも近所で買えなければ続きません。

1ダース使い切るころには、その銘柄がグリーン上でどれくらい転がるかの感覚がついてきます。継続して同じものを買える環境は、上達の下支えになります。

逆に、セールのたびに違う銘柄へ乗り換えていると、いつまでも基準ができません。価格差が数百円なら、同じものを使い続けるほうが結果的に得をします。

モデルや価格帯を見比べるなら、楽天市場でブリヂストンのボールを探すかAmazonでブリヂストンのボールを探すから、シリーズごとに探せます。

他メーカーと横断して比べたい場合は、つるやゴルフONLINEで商品を探すで複数ブランドをまとめて見られます。

費用の全体像はゴルフはいくらかかる?、中古クラブの考え方は中古ゴルフクラブの選び方にまとめています。

ボール以外の展開

ブリヂストンゴルフはボールのメーカーとして知られていますが、クラブやグローブ、シューズといった用品も手がけています。

クラブでは、やさしさを重視したモデルから競技志向のモデルまで幅広く展開しています。ボールで培った弾道の研究がクラブ設計にも生きているとされ、ボールとクラブを同じメーカーで揃えるという選び方もあります。クラブの種類そのものが分からない段階なら、ゴルフクラブの種類から確認しておくと選ぶ基準がはっきりします。

シューズやグローブは、日本人の足型や手の大きさを前提に作られている点が国内メーカーの強みです。海外ブランドではサイズが合いにくいと感じる人にとって、選択肢として押さえておく価値があります。サイズが合いやすいという意味では、ゴルフシューズの選び方やゴルフグローブの選び方とあわせて検討するとよいでしょう。

選ぶときの手順

メーカーを決めたあとは、次の順番で絞り込むと迷いにくくなります。

  1. 自分のヘッドスピードを知る:練習場やショップの計測器で測る
  2. 適合ヘッドスピードの表記を見る:モデルごとに想定が違う
  3. 価格帯を決める:1ダースあたりの予算から逆算する
  4. 1ダース使い切る:途中で銘柄を変えず、同じ球で距離感を作っていく

この順番なら、名前やパッケージの印象に引っ張られずに選べます。

とくに2番目を飛ばす人が多いのですが、ボールは自分のヘッドスピードで潰れてはじめて設計どおりの性能が出ます。ここを外すと、上位モデルを買っても飛距離もスピンも得られません。価格ではなく自分の数値で選ぶ、というのが失敗しないコツです。店頭で迷ったときは、パッケージに書かれた適合ヘッドスピードの帯を見比べてください。

ブリヂストンゴルフに関するQ&A

Q. ゴルフボールはいつから作っているのですか?

A. 1932年に研究開発へ着手し、1934年に久留米工場で製造を開始しました。1935年には第1号の国産ボール「Bridgestone SUPER」を発売しています。日本で最初にゴルフボールを国産化したメーカーです。

Q. TOUR Bシリーズの特徴は何ですか?

A. 「スピード&スピンコントロールテクノロジー」という設計思想で、ロングゲームでは高初速かつ低スピン、ショートゲームでは低初速かつ高スピンという相反する性能の両立を狙っています。

Q. 契約プロには誰がいますか?

A. 海外ではタイガー・ウッズ、フレッド・カプルス、マット・クーチャー、ジェイソン・デイなど。国内では金谷拓実、木下稜介、堀川未来夢、女子では馬場咲希、古江彩佳などが契約しています。

Q. プロと同じボールを使うべきですか?

A. 必ずしもそうではありません。上位モデルはヘッドスピードが速いことを前提に設計されているため、潰しきれないと性能を引き出せません。自分のヘッドスピードに合うモデルを選んでください。

Q. 国内シェアはどれくらいですか?

A. 2023年にゴルフボールの国内販売数量No.1を獲得しています。量販店での取り扱いも多く、同じ銘柄を継続して入手しやすいのは実用上の利点です。

Q. クラブも作っているのですか?

A. 作っています。やさしさ重視のモデルから競技志向のモデルまで展開しており、シューズやグローブといった用品も手がけています。日本人の体格を前提にした設計は国内メーカーの強みです。

Q. 歴史が長いと性能も良いのですか?

A. 歴史そのものが性能を保証するわけではありません。ただし2000年に世界初のウレタンカバーソリッド3ピースを実用化するなど、業界の流れを作ってきた実績はあります。判断材料のひとつとして見てください。

まとめ

  • 1932年に開発着手、1935年に第1号国産ボールを発売した国内の草分け
  • 2000年に世界初のウレタンカバーソリッド3ピースを実用化
  • 2023年にゴルフボール国内販売数量No.1
  • TOUR Bは「飛ばす」と「止める」の両立を狙った設計
  • 契約プロにはタイガー・ウッズら国内外のトップ選手
  • プロと同じモデルが自分に合うとは限らない。ヘッドスピードで選ぶ

歴史の長さそのものが性能を保証するわけではありませんが、1932年の開発着手から同じ分野を続けてきた蓄積は製品に表れます。ボール選びで迷ったときの選択肢として、押さえておく価値のあるメーカーです。