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本間ゴルフ(HONMA)は、「高級クラブのメーカー」という印象で語られることの多いブランドです。ただ、なぜ高いのか、そしてベレスに付いている星の数が何を意味するのかまでは、意外と知られていません。
星は装飾ではなく仕様の区分です。ここを理解しないまま中古市場で選ぶと、何を基準に比べているのか分からなくなります。本記事では、メーカーの成り立ちと、この星の意味を整理します。
本間ゴルフの成り立ち
創業は1959年。横浜で「鶴見ゴルフセンター」として始まり、そこからクラブの製造に入っていきました。1963年には「有限会社本間ゴルフクラブ製作所」を設立しています。
主な流れは次のとおりです。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1959年 | 横浜で鶴見ゴルフセンターとして創業 |
| 1963年 | 本間ゴルフクラブ製作所を設立 |
| 1973年 | 日本で初めてカーボンシャフトのクラブを発売 |
| 1981年 | 生産拠点を山形県酒田市へ移転 |
| 1988年 | チタン合金繊維とカーボン繊維を複合した「チタンボロン」シャフトを発売 |
| 1990年 | チタンカーボンシャフトで米国特許を取得 |
| 2005年 | BERES(ベレス)の販売を開始 |
シャフトの素材開発で先行してきたメーカーであることが、この流れから読み取れます。カーボンシャフトが当たり前ではなかった時代に日本で最初に出し、その後も素材の複合で特許を取っています。
酒田工場と職人による木型
1981年に生産拠点を山形県酒田市へ移して以降、現在も同地で生産が続けられています。国内に生産拠点を持つ数少ないクラブメーカーのひとつです。
設計も開発もデジタル化が進んだ現在も、職人の手による木型づくりを続けている点が特徴として挙げられています。ヘッド形状を最終的に人の手と目で詰める工程が残っている、ということです。
価格帯が他社より高めに設定されている背景には、こうした作り方があります。

BERES(ベレス)の星は何を表すか
本間ゴルフを代表するシリーズがBERESです。2005年に販売が始まりました。
BERESには星の数によるグレードがあり、次の4段階に分かれています。
| グレード | 星 |
|---|---|
| 2S | ★★ |
| 3S | ★★★ |
| 4S | ★★★★ |
| 5S | ★★★★★ |
この星が示すのは、主に組み合わされるシャフト(アーマック/ARMRQ)の仕様です。グレードが上がるほど、芯を外したときの方向の安定性が高くなるように作られています。
つまり星は「上手い人向け/初心者向け」という腕前の区分ではありません。どの水準のシャフトを組み合わせるかという区分です。ここを取り違えると、選ぶ基準がずれてしまいます。
星をどう選ぶか
考え方はシンプルです。
- 方向の安定を優先したい:グレードを上げる意味がある
- 予算を抑えたい:下のグレードでもヘッドの設計思想は共通
- ヘッドスピードが速い:シャフトの仕様差が出やすいため上位を検討する価値がある
星の数だけで優劣を判断せず、自分にとって何を買い足しているのかを確認してから決めるほうが納得できます。クラブ全般の考え方はゴルフクラブの種類で整理しています。
シャフトで差をつけるという考え方
クラブを選ぶとき、多くの人はまずヘッドを見ます。形、大きさ、見た目の構えやすさ。どれも打つ前から判断できる要素だからです。
本間ゴルフの製品は、この順序とは違うところに軸を置いています。同じシリーズのなかで差がつくのは、主にシャフト側です。ヘッドの設計思想は共通のまま、組み合わせるシャフトの水準を変えることでグレードを分けているという構成になっています。
理由は素直に理解できます。スイング中にクラブが最もしなるのはシャフトで、そのしなり方がヘッドの入り方を決めます。ヘッドがどれだけ優れていても、シャフトが自分の振り方と噛み合っていなければ、その性能は出てきません。1973年から素材の開発を続けてきたメーカーが、ここを差別化の軸に置くのは一貫した判断といえます。
ただし、これは上のグレードを買えば必ず良くなるという意味ではありません。方向の安定性が上がるということは、裏を返せば自分で操作する余地が減るということでもあります。どちらを望むかは打ち方によって変わります。
試打で確認しておきたいこと
グレードの違いは、カタログの数値を眺めていても実感しにくい部分です。実際に打って確かめるのが確実で、そのときに見るべき点は絞られます。
まず、芯を外したときにどうなるかです。真芯で打ったときの結果は、どのグレードでもそれほど変わりません。差が出るのはミスをしたときで、方向がどれだけ散らばるかがグレードの違いそのものです。意識して少し外して打ってみると、違いが分かりやすくなります。
次に、振り切れるかどうかです。シャフトが自分に対して硬すぎると、しなりを感じられないまま手打ちになります。逆に柔らかすぎると、タイミングが取りにくくなります。10球ほど続けて打って、リズムが崩れないかを見てください。
最後に、構えたときの違和感です。ヘッド形状が共通でも、シャフトが変わると全体の重量バランスが変わります。構えてしっくりこないクラブは、性能が高くても振りにくいままです。
数値では測れない部分なので、店頭で実際に握って確かめる時間を取る価値があります。
経営の変遷について
本間ゴルフは2005年6月に民事再生法の適用を申請し、経営が行き詰まった時期があります。その後2010年に中国系企業の傘下に入り、2016年には香港証券取引所へ上場しました。
つまり現在の資本は日本企業ではありません。一方で、生産は酒田で続いています。「国産」という言葉をどう捉えるかは人によりますが、事実としてはこの状態です。
購入の判断材料になる部分なので、事実として押さえておく価値があります。
価格の内訳を分けて考える
本間ゴルフのクラブが他社より高めに設定されている理由は、いくつかの要素に分けて見ると納得しやすくなります。
ひとつは生産地です。国内に工場を構えて作るということは、それだけ人件費がかかるということでもあります。海外で量産する場合と比べれば、同じ形のものを作っても原価は上がります。
もうひとつは工程です。ヘッド形状の木型を職人の手で作る工程が残っているということは、その作業に人の時間が使われているということです。機械だけで完結させれば速く安く作れますが、そこを残す判断をしている以上、価格に反映されます。
そしてシャフトです。グレードによって組み合わせが変わる以上、上位モデルほどシャフト側の原価が上がります。ヘッドの見た目が同じでも価格差が出るのはこのためです。
この3つに分けて見ると、自分がどこに支払うつもりなのかがはっきりします。仕上げの精度を重視するのか、シャフトの性能を取るのか。目的が定まっていれば、上位グレードを選ぶ必要があるかどうかも自分で判断できます。
中古で選ぶときの見方
本間ゴルフのクラブは中古市場でも数多く流通しています。見るべき点は次のとおりです。
- グレード表記を確認する:2S〜5Sで仕様が変わるため、価格差の理由になる
- シャフトの型番:世代によってアーマックの仕様が異なる
- フレックス:上位グレードでも自分に合わない硬さでは意味がない
- 発売年:BERESは世代を重ねているため、年式で中身が違う
見た目が似ていても中身が違うのがこのシリーズです。型番まで見て比較してください。中古クラブ全般の注意点は中古ゴルフクラブの選び方にまとめています。
在庫や価格を横断して見るなら、楽天市場で本間ゴルフを探すやAmazonで本間ゴルフを探すから探せます。
つるやゴルフONLINEで商品を探す
では、グレードやシャフト違いを含めた取り扱いを確認できます。
支払う対象がはっきりすれば、値札の見え方も変わります。高いか安いかではなく、自分に必要な要素にいくら払うのかという判断に置き換えられるからです。
他の国産ブランドとの違い
国内メーカーのなかでの位置づけを整理します。
| 観点 | 本間ゴルフ |
|---|---|
| 得意分野 | シャフト素材の開発、仕上げの精度 |
| 生産 | 山形県酒田市 |
| 価格帯 | 国内メーカーのなかでは高め |
| 選び方の軸 | グレード(星)とシャフト仕様 |
ボールで知られる国産メーカーについてはブリヂストンゴルフとはで扱っています。
本間ゴルフに関するQ&A
Q. 本間ゴルフはいつ創業しましたか?
A. 1959年に横浜で「鶴見ゴルフセンター」として始まり、1963年に本間ゴルフクラブ製作所を設立しています。
Q. どこで作られていますか?
A. 1981年に生産拠点を山形県酒田市へ移し、現在も同地で生産されています。
Q. ベレスの星は腕前を表すのですか?
A. 違います。組み合わされるシャフトの仕様を示す区分で、グレードが上がるほど芯を外したときの方向が安定するように作られています。
Q. 星が多いほうが必ず良いのですか?
A. 方向の安定という点では上位が有利ですが、価格も上がります。自分に必要な性能かどうかで判断してください。
Q. なぜ価格が高いのですか?
A. 国内での生産と、職人の手による工程を残していることが背景にあります。
Q. カーボンシャフトはいつから作っているのですか?
A. 1973年に日本で初めてカーボンシャフトのクラブを発売しています。
Q. 今も日本の会社ですか?
A. 2010年に中国系企業の傘下に入り、2016年に香港証券取引所へ上場しました。生産は酒田で続いています。
まとめ
- 本間ゴルフは1959年に横浜で創業、1963年にクラブ製造の会社を設立
- 1973年、日本で初めてカーボンシャフトのクラブを発売した
- 1981年に山形県酒田市へ生産拠点を移し、現在も同地で生産
- 職人の手による木型づくりを今も残している
- BERESの星(2S〜5S)は腕前ではなくシャフト仕様の区分
- グレードが上がるほど芯を外したときの方向が安定する
- 2010年に中国系企業の傘下となり、2016年に香港市場へ上場した
高級ブランドという印象が先に立ちますが、中身を見るとシャフトの素材開発を積み重ねてきたメーカーという輪郭が見えてきます。
星の意味さえ分かっていれば、中古市場でも価格差の理由を自分で判断できます。まずは気になるモデルのグレードとシャフト型番を確認するところから始めてみてください。