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キャロウェイゴルフは、ゴルフクラブのメーカーとしては比較的新しい会社です。創業は1982年で、100年を超える歴史を持つメーカーが並ぶ業界のなかでは後発にあたります。

にもかかわらず、このメーカーはクラブの形そのものを変えたと言われています。それが1991年に出た「ビッグバーサ」です。本記事では、キャロウェイの成り立ちと、この製品が何をしたのかを整理します。

創業は1982年、中古クラブメーカーの買収から

創業者はイリー・リーブス・キャロウェイ。ジョージア州出身の実業家です。

始まり方が少し変わっています。1982年、カリフォルニア州パームスプリングスにあったゴルフクラブメーカーを買収し、「キャロウェイ・ヒッコリースティックUSA」という社名でスタートしました。ヒッコリーとは木製シャフトに使われていた材木のことで、当初は古いスタイルのクラブを扱う会社だったということになります。

1988年に社名が「キャロウェイ・ゴルフ・カンパニー」へ変わり、同年に独自のヘッド設計を採用した「S2H2アイアン」を発表しています。ここから現在の姿に向かっていきます。

本社はカリフォルニア州サンディエゴ郡のカールスバッドにあります。この街にはゴルフ用品メーカーが集まっており、業界の集積地として知られています。

ビッグバーサが変えたこと

1991年に発売されたのが「ビッグバーサ」です。大型のメタルウッドで、当時の常識から外れた大きさのヘッドを持っていました。

名前の由来は第一次世界大戦時のドイツ軍の巨砲です。大きさを前面に出した命名ということになります。

なぜこれが転換点になったのか。ヘッドが大きいほど芯を外したときのミスに強くなるという理屈が、製品として示されたからです。それ以前のウッドは小振りなヘッドが主流で、正確に当てる技術が前提になっていました。大型化は、その前提を崩す方向の提案でした。

結果は数字に出ました。1992年にはビッグバーサがプロの使用率1位になり、同年キャロウェイはゴルフメーカーとして初めてニューヨーク証券取引所に上場しています。創業から10年での出来事です。

現在のドライバーが大きなヘッドを持っているのは、この流れの先にあります。ヘッドの大きさには規則上の上限が設けられていますが、上限に張り付くのが当たり前という状況は、大型化が業界の標準になった結果です。クラブの種類ごとの役割はゴルフクラブの種類で整理しています。

Row of golf drivers with different head sizes lined up on turf, photorealistic, no text

なぜ大型ヘッドが効くのか

ビッグバーサの意味を理解するには、ヘッドの大きさが打球に何をしているのかを押さえておく必要があります。

鍵になるのは芯を外したときの挙動です。ボールがヘッドの中心から離れた位置に当たると、ヘッドはその衝撃でねじれます。ねじれるとフェースの向きが変わり、球が意図しない方向へ出ます。同時に初速も落ちるため、距離も落ちます。

ここでヘッドが大きいと、重量を外周に配置できる余地が生まれます。中心から遠い位置に重さを置くと、ねじれにくくなります。コマが大きいほど安定して回り続けるのと同じ理屈です。結果として、芯を外しても方向と距離が崩れにくくなります。

小振りなヘッドにこの余地はありません。重量を外周に振り分けようとしても、そもそも外周が中心から近いためです。だから正確に当てることが前提になり、技術のある人ほど有利になります。

1991年の提案は、この前提を設計で肩代わりするという方向でした。腕を上げて芯に当てられるようになるのではなく、芯を外しても結果が変わりにくいクラブを作る。上達を待たずに結果を改善できるという点で、一般のゴルファーに受け入れられたのは自然な流れです。

一方でプロが使ったことも大きかったはずです。易しいクラブはスコアを狙う選手には不要、という見方が当時はあり得ました。それが使用率1位という形で覆ったことで、易しさと性能は両立するという理解が広がりました。

いま市販されているドライバーのほとんどが大きなヘッドを持つのは、この結論が業界の共通認識になったからです。

オデッセイを取り込んだ意味

キャロウェイの構成を理解するうえで重要なのが、パターの扱いです。

1997年、パターメーカーのオデッセイ・スポーツ社を買収しました。これによって、ドライバーからパターまでを自社で揃えられる体制になりました。

オデッセイは買収後もブランドとして残っており、現在もパターの名前として使われています。キャロウェイのクラブを使っている人がオデッセイのパターを入れているという組み合わせは、同じ会社の製品だということになります。

この1年前、1996年にはロジャー・クリーブランドが開発チームに加わっています。この人物はウェッジで知られるクリーブランドゴルフの創業者です。つまりキャロウェイは、パターとウェッジの専門家を取り込んでラインアップを埋めていったという流れになります。

なおクリーブランドゴルフというブランド自体は、現在は別のグループに属しています。詳しくはダンロップゴルフとはで扱っています。

契約選手と日本での事業

1993年にアニカ・ソレンスタムがスタッフプレーヤーとなりました。女子ゴルフで圧倒的な実績を残した選手で、ブランドの認知を押し上げる役割を果たしました。

創業者のイリー・キャロウェイは2001年に82歳で死去しています。創業から約20年で、業界の主要メーカーのひとつを作り上げたことになります。

日本での事業は、キャロウェイゴルフ株式会社が担っています。事業開始は2000年で、本社は東京都港区南青山にあります。

他のメーカーとどう違うか

国内外の主要メーカーと並べると、立ち位置がはっきりします。

観点 キャロウェイ
創業 1982年(後発)
強み ヘッド設計、大型化の先行
ラインアップ ドライバーからパターまで自社で揃う
パターブランド オデッセイ

後発であることを、技術の提案で覆してきたメーカーという見方ができます。歴史の長さではなく、製品で流れを作るという路線です。

対照的な性格のメーカーも当サイトで扱っています。フィッティングの仕組みを半世紀前から持つPINGゴルフとは、シャフトの素材開発を積み重ねてきた本間ゴルフとは、ボールから入ってクラブへ広げたブリヂストンゴルフとはです。並べると、どこで差をつけようとしているかが違います。

選ぶときの考え方

キャロウェイのクラブが合いやすいのは、次のような場合です。

  • 芯を外しやすい:ミスへの強さを軸に設計されてきた系譜がある
  • ドライバーの飛距離を求めたい:大型ヘッドの開発を続けてきた
  • 一式を同じメーカーで揃えたい:パターまで自社で揃う
  • オデッセイのパターを使っている:同じ会社の製品で揃えられる

逆に、自分で球筋を操作したいという志向であれば、別のメーカーのほうが目的に合うことがあります。ミスに強い設計は、裏返せば操作の余地が少ないという性質を持ちます。

モデルによって性格は大きく変わるため、同じメーカー内でも試打して確かめる価値があります。在庫と価格を横断して見るなら、楽天市場でキャロウェイを探すやAmazonでキャロウェイを探すから探せます。

つるやゴルフONLINEで商品を探すでは、シャフト違いを含めた取り扱いを確認できます。

中古で探すときの注意

キャロウェイは流通量が多く、中古市場でも選択肢が豊富です。注意したい点は次のとおりです。

  • 世代の確認:シリーズ名が同じでも年式で中身が違う
  • シャフトの仕様:標準で組まれるシャフトが世代ごとに変わる
  • フレックス:ヘッドだけ見て決めると硬さが合わないことがある
  • フェースの摩耗:溝が摩耗するとスピン性能に影響する

ビッグバーサのように長く続く名前は、世代の幅が特に広くなります。型番まで確認してから比べてください。中古クラブ全般の見方は中古ゴルフクラブの選び方にまとめています。

キャロウェイゴルフに関するQ&A

Q. キャロウェイはいつ創業したメーカーですか?

A. 1982年です。イリー・リーブス・キャロウェイがカリフォルニア州のクラブメーカーを買収し、「キャロウェイ・ヒッコリースティックUSA」として始めました。

Q. 本社はどこですか?

A. アメリカのカリフォルニア州サンディエゴ郡カールスバッドです。

Q. ビッグバーサとは何ですか?

A. 1991年に発売された大型メタルウッドです。名前は第一次世界大戦時のドイツ軍の巨砲に由来します。1992年にプロの使用率1位となりました。

Q. なぜビッグバーサが重要なのですか?

A. ヘッドを大きくすることで芯を外したときのミスに強くなるという考え方を、製品として示したためです。現在のドライバーが大型ヘッドである流れの起点にあたります。

Q. オデッセイはキャロウェイのブランドですか?

A. そうです。1997年にパターメーカーのオデッセイ・スポーツ社を買収し、現在もパターのブランドとして使われています。

Q. 日本法人はありますか?

A. キャロウェイゴルフ株式会社が2000年から事業を行っています。本社は東京都港区南青山です。

Q. 初心者に向いていますか?

A. ミスへの強さを軸にした設計の系譜があるため、相性は悪くありません。ただしモデルごとに性格が違うので、試打して確かめてください。

まとめ

  • キャロウェイゴルフは1982年創業。中古クラブを扱う会社の買収から始まった
  • 1988年に現在の社名となり、同年S2H2アイアンを発表
  • 1991年のビッグバーサが大型ヘッドの流れを作り、1992年にプロ使用率1位となった
  • 同年、ゴルフメーカーとして初めてニューヨーク証券取引所に上場
  • 1996年にロジャー・クリーブランド、1997年にオデッセイを取り込みラインアップを拡充
  • 創業者イリー・キャロウェイは2001年に82歳で死去
  • 日本では2000年からキャロウェイゴルフ株式会社が事業を担う

後発のメーカーが、ヘッド設計の提案で業界の標準を動かした。この一点がキャロウェイの歴史を要約しています。

いま手にしているドライバーが大きいのは、1991年の判断の延長にあります。そう考えると、クラブを選ぶときの見方も少し変わってきます。